ベットサイドや手術室、救急外来など患者の近くまたは傍らで行う検査の総称として、ポイントオブケア検査(point of care testing;POCT) が普及した。特に、新型コロナ感染症のパンデミックにより、イムノクロマトの抗原定性キットや迅速PCR法など感染症領域のPOCTの重要性が認知されたのは記憶に新しい。一方、生活習慣病のPOCTの代表として、血糖測定が挙げられる。最近では、HbA1cや脂質測定用のPOCTも登場し、クリニックや在宅、薬局(検体測定室)などで活用されている。 血糖測定のPOCTを理解するためには、まず自己血糖モニタリング(いわゆるSMBGやCGM)はPOCTに含まれるのか?ということを整理する必要がある。また、生活習慣病のPOCTの用途は、診断に加え、モニタリングに用いられることが多い。つまり、中央検査室の検査とPOCTが整合性(あるいは互換性)を持つことが、患者の利益につながる。現場の医療従事者からも、POCTの品質(質)保証をどのように行えば良いのか?という声を良く聞く。本講演では、生活習慣病のPOCTで重要となる質保証を、単なる装置の精度管理に留まらず、患者の病態を反映した検査を実践する仕組み(システム)について、我々のQMS活動も含め、紹介したいと考えている。